障害者ユニオン推進委員会ニュース 2013年度第4号(2014年4月16日)
全国福祉保育労働組合・障害者ユニオン推進委員会
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《障害者の生活と権利を守る千葉県連絡協議会(障千連)と千葉支部と
「障害者の就労実態等に関する懇談・交流会」をしました》
3月23日(日)に、千葉市中央コミュニティセンターで行いました。参加者は、障害者6名・障害者の家族1名・障千連4名・千葉支部2名・中央本部3名の16名でした。精神障害と発達障害の障害者の参加のきっかけは、ツイッターを見てとのことでした。職場で、障害者が少なく、孤独になっており、話せる場・聞いて貰える場として、何かないかとインターネットを検索し、ツイッターを見ていると話されていました。
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《障害者も労働者》
懇談・交流では、障害者も障害のない人たちと同じで、働くということは人として社会と繋がりたい・繋がっていたい、生活のため、生きがいということです。ですから、仕事を解雇された後に病気になり、生きがいもなくなり、福祉制度も不充分な状況もあり、自殺した人がいたとの悲しいできごとを話してくれた人もいます。
〈障害労働者の就労の現実は厳しい〉
精神障害者や家族からは、改正障害者雇用促進法で精神障害者の雇用義務化となり、期待はしているが、まだまだ社会の精神障害者に対する理解が不充分で、企業が採用を避けている等の状況と話されました。精神障害者に限らず、多くの障害者の生活は少ない障害年金と親の扶養で成り立っていることの改善が必要です。仕事が続けにくい人が多いので、企業の経営者と障害のない労働者の理解とサポートが必要ですが、国に早期に雇用義務化することを求めていきたいと決意を話されました。また、特に精神障害者や発達障害者は、障害を告知しないで仕事に就く人が多く、告知をしていないため、仕事上の配慮等をお願いすることができず、無理して働き、体調を崩し、結果として長続きしない原因になっています。しかし、障害を告知すると面接すらも受けられないこともあり、障害を告知しない選択を就職するためには「仕方がない」と自分に責任があるという話され方でした。
視覚障害者は、『見えない』ということで起こったことを話していただきました。雇用契約書や就業規則を自ら確認することができないので、読み上げて貰い説明をされ、納得をして雇用契約を結びます。トラブルがなく働いている時は、雇用契約書も就業規則も気にせずに働いていますが、トラブルが起きた時に説明をされていた雇用契約書や就業規則の内容とは違うことで、解雇通告を受けた経験があるとのことでした。本来ならば、説明時に全てを読み上げていなくてはいけないのですが、雇用主が賃金や有休の最低限の規則のみを知らせていて、本人は全ての説明を受けていません。こういう時に、「一人で闘うのは難しい、サポートが欲しい」と話されました。この時は、視覚障害者団体が雇用主と話しあいをして解決されました。また、「労働問題ですから、障害者団体が対応することに限界があります。労働組合が法的に対応して貰える方が、安心感があります」と、労働組合の必要性と期待を話されました。
発達障害者は、見た目では障害の有無がわからず、音や人影等に過敏に反応することへの理解が得られずに困っておられました。また、障害者雇用枠も、障害種別を限定することはできないので、求人がある企業と面接をしても「発達障害はよくわからないから、無理だなぁ」と言われることが多々あると話されていました。また、契約期間が、三カ月や半年が多く、一年契約というのはほとんどないのが現状とのことです。
脊髄損傷の当事者団体の方からは、「脊髄損傷者を雇用したいと思っているが、利益が出るところではないので、助成がないと不可能である。その助成に期限があると、財政問題もあり雇用できない」と現状を話されました。加えて、企業も同じで、メリットを見いだせないでいるので、雇用に結びつかないのではと話されました。
〈働いているのに〉
就労継続支援B型で働いている方は、「配偶者がいるので利用料の支払いがあり、働いた工賃から食費と合わせると、工賃の半分が必要できつい」「せめて利用料がいらないようにして欲しい」と切実に話されました。
〈わかって欲しい〉
障害特性の問題では、「働くことにより生きがいや自立ができることもあるが、二次障害を発症すると、仕事が辛くなり、退職することも多い」と話され、「労働問題と福祉の問題、健康の問題の一体的な考えがないと、障害者は働き続けられない」と話されました。
最後に、「懇談・交流会の場に参加した人は、話も聞いて貰えるし、悩みへのアドバイスも貰えるから、まだいいと思う。参加できない人の方が、深刻で大変だと思う。組合を早く」の要望が出されました。
千葉支部からは、「保育園で働いているので、聞く話は初めてのことばかり。でも、卒園した子どもたちが、直面するかもしれないこととして考えていきたい」との感想が出されました。
今回の懇談・交流会で話されたことは、企業責任を果たすという問題もありますが、国の政策が不充分なために起こっていることばかりです。障害の有無に関わらず、働くという行為は、人として当たり前のことです。当たり前の権利=労働権が保障されないことは許されることではありません。福祉保育労として、福祉労働者の労働条件と福祉は権利の運動をすすめるのと同じぐらい大切な運動として、障害者ユニオンづくりをすすめていきたいです。
孤立している障害者一人ひとりを繋げる場として、全国各地で懇談・交流会を開催していきたいと、地方の『障害者の生活と権利を守る連絡会』と計画中です。当該の地域での開催には、是非ともご参加をお願いします。
1月の中央委員会で提起した、障害者ユニオンの学習パンフを使った、地本・支部の執行委員会、障害種別、分会での学習会は終わりましたか?
まだのところは、春闘の取り組み、拡大キャンペーンと忙しい時ですが、必ず取り組みをしてください。よろしくお願いします。
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